📘 単元名:作図の基本と図形の移動(対称・平行移動・回転移動)
✅ 1. 作図に使う道具と基本操作
▶ 必要な道具
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コンパス(円・弧・等距離の作図)
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定規(直線、長さの測定)
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分度器(角度の測定・作図)
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三角定規(垂直・平行・角度測定)
▶ よく使う作図技術(基本操作)
作図の目的 | 使用する道具 | 手順の概要 |
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垂直二等分線 | コンパス・定規 | 2点を中心に同じ半径で弧を描き、交点を結ぶ |
角の二等分線 | コンパス・定規 | 頂点から同じ半径で弧 → 交点から弧 → 交点を頂点と結ぶ |
垂線の作図 | コンパス・定規 | 線上に点を取り、円弧で交点を作り、それを結ぶ |
✅ 2. 図形の移動の種類と考え方
▶ 平行移動(並行移動)
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特徴:形や大きさ、向きは変わらない
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方法:指定された「移動距離・方向」に沿って、各点をずらす
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ポイント:元の点と移動後の点を結ぶと平行・等しい長さ
▶ 回転移動
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特徴:ある点(回転の中心)を軸に回す
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方法:コンパスで半径、分度器で角度を測って移動
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ポイント:回転の中心との距離は変わらない(円周上)
▶ 対称移動(線対称)
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特徴:ある直線に対して「折り返す」ように映す
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方法:垂直におろして、同じ距離だけ反対側へ
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ポイント:対象点と対象軸との距離が等しく、線に垂直
📝 3. 基本例題と途中式・解き方
📌 例題①:線対称の作図
問題:点Aを直線ℓに関して線対称の位置にうつした点A’を作図せよ。
解き方の考え方:
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点Aから直線ℓに垂線を引く(コンパス・定規で)
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垂線と直線ℓの交点をOとする
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点Oを中心として、OA = OA’ となるように、反対側へ同じ長さを取る
答え:点A’が線対称な点
📌 例題②:回転移動(90°)
問題:点Pを点Oを中心に90°反時計回りに回転移動した点P’を作図せよ。
解き方の考え方:
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点Oから点Pへの線分OPを描く
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分度器でOPと直角(90°)を測り、角度を描く
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OPの長さをコンパスで測って、90°方向に同じ長さをとる
答え:点P’が90°回転移動した位置
📌 例題③:平行移動
問題:点Aを右に5cm、上に3cm 平行移動させた点A’を作図せよ。
解き方の考え方:
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点Aから右方向に5cm定規で測る
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その位置から上方向に3cm測る
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その点をA’とする
答え:点A’が平行移動した位置
🏋️ 4. 練習問題と解答
🔶 練習①(線対称)
問題:点Pを、線mに関して線対称な点P’を作図しなさい。
解答:
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点Pから線mへ垂線をおろし、その交点を中心に同じ距離だけ反対側へ
🔶 練習②(回転)
問題:点Bを点Oを中心に180°回転した点B’を作図せよ。
解答:
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線分OBを延長して、OBの長さをコンパスでとって反対方向へ取る
🔶 練習③(平行移動)
問題:△ABCを、右へ4cm、下へ2cm 平行移動させた△A’B’C’を作図しなさい。
解答:
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各点A, B, C をそれぞれ指定方向に移動して、結ぶ
✅ 5. まとめ(定着ポイント)
項目 | ポイント | 道具 |
---|---|---|
線対称 | 対称軸に垂直・等距離 | コンパス+定規 |
回転移動 | 回転中心と半径・角度を使う | コンパス+分度器 |
平行移動 | 指定方向・距離に各点をずらす | 定規・図の丁寧な計測 |
📎 実践的アドバイス
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分度器のゼロ合わせをミスらないように
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コンパスはできるだけブレずに使う
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確認として「距離」「角度」が保存されているか再チェック
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【監修者】 | 宮川涼 |
プロフィール | 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。 |