意外と知らない!高校受験をするなら知っておくべきこと(2)
▼2-2. 都立高校の内申点:3割加算
東京都の都立高校では、一般的に「内申点が全体得点の3割程度を占める」という仕組みが採用されています。具体的には、「(内申点×○倍)+(当日試験の得点×○倍)の合計」が合否判断の基準になることが多く、この配点比率は学校や年度によって多少の違いはあるものの、「3割前後」という数字は多くの都立高校で共通する目安です。
中でも、国立高校・立川高校・国分寺高校といった進学重点指定校や独自問題を課す都立高であっても、この内申点加算の仕組みは変わりません。つまり、どれだけ英数国の独自問題が難しくても、内申点が高ければ当日点の一部をカバーできるし、逆に内申が低いと、当日試験で高得点を取らない限り合格が遠のくのです。
また、都立高校の一般入試問題は、英数国・理社あわせて5教科で行われるため、学習範囲が広い一方、理社が比較的簡単で得点源にしやすいというメリットもあります。しかし、ここでのポイントは、「それ以前に“内申点”で差がついているケースが多い」ということ。定期テストや提出物をきちんとこなし、学校の授業態度や活動面など総合評価が高いほど、合格のハードルがグッと下がる仕組みなのです。
国立個別指導塾では、この内申点の重要性を踏まえた学習計画を提案しています。たとえば、中3の1学期・2学期に焦って学科対策を強化するだけでは不十分で、実は中1・中2の段階から定期テストや学校ワーク、課題提出を疎かにしないように指導。加えて、英検などの資格取得や総合型選抜対策のような「課外活動・実績作り」にも力を入れさせることで、学校での評価を高める要素を増やしています。
結果として、都立入試の本番では「当日試験の得点(7割)+内申点(3割)」がうまく噛み合い、安定して合格圏に入るケースが続出。特に、国立市・立川市・府中市・青梅市・国分寺市にお住まいのご家庭が都立の上位校を志望するなら、内申点対策と当日の独自問題対策をセットで進めることがベストです。計画的に学校の授業と学習塾の個別指導を活用して、3割加算の恩恵を最大限に引き出しましょう。
▼2-3. 私立高校の「内申点重視」と単願・推薦
都立入試での内申点加算(3割前後)に対し、私立高校ではさらに大胆に内申点を重視しているケースがあります。特に、いわゆる「単願受験」や「推薦入試(A方式・併願優遇など)」を設けている私立校では、ある程度の内申点基準(たとえば、5教科合計24以上など)を満たしていれば、入試当日の筆記が実質的に免除・もしくはごく簡単な形式になることも珍しくありません。
2-3-1. 単願受験とは?
単願受験(第一志望専願)では、「もし合格したら必ず入学します」という条件のもとで受験が行われます。この場合、多くの私立高校が一定の内申点基準をクリアしていれば、ほぼ不合格にはならない仕組みを採用しています。筆記試験もおおむね確認程度の内容で、「名前さえ書いていれば受かる」とまでは言い過ぎかもしれませんが、それに近いレベルの場合もあるのです。
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例: 偏差値67前後の鎌倉学園(神奈川)で、内申5教科24&実技19以上などを満たしていれば、ほぼ全員が合格している実績がある。
2-3-2. 推薦(A方式・併願優遇など)のメリット・デメリット
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メリット: 内申点基準に達しているなら、入試当日の筆記がかなり優遇される/実質面接のみの学校もある。
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デメリット: 「その私立に入る意思があるか」が問われるため、他の高校を本命にしにくい。また、受けられる私立の数が限られる。
2-3-3. 一般受験では内申より学力勝負
いっぽうで、私立高校の“一般受験”は学力重視の色が強く、内申点よりも当日の筆記試験での得点力がモノを言います。偏差値65~70超級の学校だと、英数国の3科目だけとはいえ範囲を超えた難問が出され、2倍以上の高い競争率を勝ち抜かなければなりません。
こうした構図からわかるのは、**「私立高校の場合、内申点が良ければ極端なほど合格ハードルが下がる一方、一般受験はシビア」**という二極化が起こっているということです。
2-3-4. 国立個別指導塾での内申点対策
国立市や立川市、府中市、青梅市、国分寺市などから私立高校を目指す生徒には、「あなたの内申点ならどの学校の単願や推薦が狙えるか?」を早めに把握し、学校説明会や塾での進路面談を通じて戦略を立てるのが有効です。国立個別指導塾では、
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定期テストで高得点を取る指導(ワーク管理、ノート添削、予想問題演習)
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提出物のクオリティアップ(レポート・課題のサポート)
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英検など資格試験の活用(内申点や加点要素になる場合あり)
などを包括的に行い、「できるだけ高い内申点を確保して私立の推薦枠を狙う」道も用意しています。また、高校入試だけでなく、将来的な大学入試(総合型選抜・学校推薦型選抜など)での内申や活動実績を意識した学習プランを提案することも可能です。
結局、「学力より内申点で合否が決まってしまう」学校も珍しくないのが私立の世界。行きたい学校を明確にし、早い段階から内申点対策を行うことで、難関校への合格を“確約”に近づけられる――これが高校受験ならではの醍醐味と言えます。
▼2-4. 内申点優遇と一般受験の落差
私立高校には、内申点を重視する「単願受験」や「推薦入試(併願優遇)」などの制度が整備されており、一定基準の内申点を満たせばほぼ合格確定となる場合があります。この仕組みは、高校側が入学希望者を早期に確保できる反面、受験生からすれば「内申点を上げさえすれば難関校にも入れる」チャンスが生まれるというメリットがあります。
しかし、同じ私立高校でも「一般受験」を選択した場合、難易度がまったく違います。なかには、単願・推薦ルートでは全員合格でも、一般受験では倍率2倍以上で偏差値65~70相当の実力者しか合格できない――というような例も少なくありません。ここには**“内申点優遇”と“学力勝負”との大きな落差**が存在しているのです。
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内申点優遇(単願・推薦)
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学校側が定める内申の基準をクリア → 面接や簡単な筆記のみで合格がほぼ確定
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本人が「必ず入学する」ことを条件にしているため、実質競争なし
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普段から提出物や定期テストをしっかりこなしていれば、高校入試が非常にスムーズになる
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一般受験(学力重視)
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当日の筆記試験の点数が主な合否判定基準
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国数英いずれも教科書範囲を超える応用問題や難問が出されることが多い
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偏差値65以上の受験生どうしが競い合い、半数程度しか合格できないケースも
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このように、同じ私立高校でも受験方法によって合格難易度が激変するため、中3生が自分に合ったルートを見極めることは極めて重要です。特に、国立市や立川市、府中市、青梅市、国分寺市のように競争が激しい地域では、「一般受験で勝負するか、単願・推薦で確実に合格を取りに行くか」を早めに決断し、内申点対策や学力対策をどのように配分するか計画を立てる必要があります。
国立個別指導塾では、この「内申点優遇と一般受験の落差」を踏まえ、以下のようなサポートを行っています。
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内申点アップ支援:
定期テスト対策を中心に、提出物・ノート指導、授業でのアピール方法までフォロー。早期から基準クリアを目指す。 -
難関私立の一般受験対策:
応用問題集や過去問演習を取り入れ、国数英の得点力を大幅に上げる。英検など資格を並行して取得し、入試本番での自信とアピール材料を確保。 -
進路選択の相談:
「本当に第一志望に単願で行くのか?」「都立併願か?」「偏差値アップが可能なら一般受験も選択肢になるか?」といったことを生徒・保護者と徹底的に話し合い、適切な選択をサポート。
結局、高校受験は「内申点があれば楽になる、なければ苦戦必至」という極端な構図が生まれやすいのが実情です。だからこそ、自分の現状(学力+内申)を正しく把握し、入試本番に向けた“最適なルート”を設定することが合格への第一歩と言えます。
▼2-5. 絶対評価と中学校ごとのバラつき
かつての内申点は、相対評価によって「学年の上位数%が5、次点が4…」といった形でつけられていました。しかし現在の学習指導要領では、絶対評価が主流となり、生徒一人ひとりが「基準を満たしているかどうか」によって評定が決まります。これは一見公平に思えますが、実際には学校や教師の裁量によって、同じ学力レベルの生徒でも大きく評価が異なるリスクがあるのです。
例えば、国立市や立川市、府中市、青梅市、国分寺市など、多摩地域にある中学校では、同じ定期テストの平均点でも「厳しめに成績をつける中学」と「優しめに成績をつける中学」で大きな差が生まれます。具体的には、A中学校では一定の到達度に達していれば5をつける方針なのに対し、B中学校では5は“ほぼ満点レベル”でないとつかないというように、学校によって評価基準が明確に違うケースが珍しくありません。結果として、同じ学力の生徒がA中とB中それぞれに在籍していた場合、前者が5や4を大量に得る一方で、後者は3や2が多くついてしまう可能性があるわけです。
こうした「中学校間の内申点のバラつき」を高校側がどう考慮しているかというと、実態としてはほとんど考慮されていません。高校入試の場面では、中学校ごとの評価の厳しさや甘さは考慮に入れず、すべて同じように内申点を合否判定の材料にしてしまうのです。つまり、評価が厳しい中学の生徒は不利になる可能性があるし、逆もまた然りという不公平な側面があるのが現状と言えます。
国立個別指導塾では、この絶対評価の難しさを理解しつつ、生徒や保護者と相談しながら「じゃあ、どうやって内申点を上げられるか?」という具体策を提案しています。たとえば、
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定期テスト対策の徹底: テスト範囲を完全に消化し、学校の過去問やワークを使いこなして確実に高得点を狙う。
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提出物・ノート・授業態度の見直し: 授業で積極的に発言し、プリントやレポートのクオリティを上げる。
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小テスト・補習での積極参加: 授業外での取り組みや姿勢が教師の評価に影響する場合がある。
さらに、学校によって内申点の傾向が変わる以上、保護者の方や生徒さん自身が「担任・教科担当の先生はどこを重視しているのか?」を把握し、それに合わせた学習計画・学校対応をすることも重要です。理想的には、中1や中2のうちからこつこつと準備しておき、中3になる前に大きく内申点を崩さないように心がけましょう。
結論として、絶対評価は「生徒自身の力を適正に評価する」理念がある反面、運用面では学校ごとのバラつきを生み出しているのが現状です。だからこそ、「内申点は運任せ」とあきらめず、自分ができる対策を早めに講じることが、高校受験を有利に進める秘訣といえるでしょう。
▼2-6. 中学校間の格差:同じ成績でも内申が変わる
前項で触れた絶対評価の問題と深く関連するのが、「同じ学力でも通っている中学校次第で内申点に大きな差が出る」という現象です。これは東京都内でも顕著で、同じ地域(国立市や立川市、府中市、青梅市、国分寺市など多摩エリア)にある中学校間でも評価の基準がまったく異なるケースがあります。たとえば、ある学校では定期テストで平均点付近を取るだけでも「4」がつく一方、別の学校では平均点+αが必要だったり、授業態度や提出物でさらに加点がないと「3」や「2」に落とされることも珍しくありません。
2-6-1. 学校の方針・教師の裁量の影響
そもそも絶対評価は「生徒が学習目標をどれだけ達成したか」に焦点を当てる仕組みですが、実際には各学校や各教師が細かな基準を設定しているため、どうしても主観が混在しがちです。ある教師は「定期テスト70点以上取れれば4や5をつける」基準を設けるかもしれませんが、別の教師は「提出物や授業での発言もないと5はあげたくない」と考えるかもしれません。こうした裁量の幅が、中学校間の内申点格差を生み出します。
2-6-2. 不公平感と進路への影響
この“不公平感”を理由に引っ越しや転校を検討する保護者がいるくらい、高校受験では内申点が合否を左右します。内申点が甘い中学校からは高い評定が出やすく、厳しい中学校では同じ学力でも3や2がついてしまう……。高校入試側がそうした事情を考慮しない以上、厳しい学校に通っている生徒は学科試験で挽回する必要がありますし、甘い学校に通う生徒は恵まれた環境といえます。どちらにしても、本人の努力とは別次元のところで合否に影響が出るのは事実です。
2-6-3. 国立個別指導塾のアプローチ
国立個別指導塾では、このような中学校間の格差が存在することを前提に、「どうすれば評価基準をクリアできるか?」を個別指導の中で具体的に指南しています。たとえば、
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提出物やノートの質を上げる:徹底的に丁寧でわかりやすいまとめ方をする
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テスト対策の精度を向上:過去の定期テストの傾向を分析し、出題率の高い問題を重点的に演習
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授業態度・発言回数を増やす:教師の“加点ポイント”を意識し、プラス評価を狙う
中学校全体が厳しい評価方針であっても、これらの対策を地道に実践することで評定を引き上げることは可能です。また、中1・中2のうちからコツコツと取り組むことで、最終的な内申点を確保し、高校受験を優位に進めることができます。
2-6-4. まとめ
結局、中学校間の格差は受験生が直接コントロールできるものではありません。しかし、厳しめの学校にいるからといって諦める必要はなく、逆に「早め早めの内申点対策」を徹底すれば、一定のラインまでは十分到達可能です。高校入試では、学科試験だけでなく内申点も大きなウェイトを占めるので、学校の指導方針を把握して、自分に有利な評価を得る努力を怠らないことが合格への近道となるでしょう。
▼2-7. 国立市エリアは内申が厳しい?
多摩地域の中でも、とりわけ国立市の中学校は「内申点が厳しくつきやすい」と言われることがあります。これは必ずしもすべての学校に当てはまるわけではないものの、保護者や塾関係者の間でよく耳にする話題です。具体的には、授業態度や提出物などの評価がシビアで、定期テストである程度の点数を取っていても「4」や「5」がつきにくいという傾向が報告されています。
2-7-1. 国立市の教育レベルと競争
国立市は、もともと教育熱心な家庭が多いことや、大学や研究施設が近隣にあることから、生徒全体の学力水準が比較的高いとされます。学校の先生方も「生徒が高いレベルを目指すこと」を前提に指導を行うため、どうしても評価基準が高めになりがちです。
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例:「同じ70点でも、ほかの地区なら“4”がつくところを、国立市では“3”にされてしまった」という事例。
2-7-2. 内申点が厳しいと起こる不利
先に説明したように、高校入試での合否は「内申点+学科試験得点」で決まります。厳しい評価を受けている生徒は、どんなに学科試験で点を稼いでも、内申点の低さをカバーしきれず不利になる可能性があります。特に、都立の進学重点校や難関私立では、そもそも内申点のラインが高いため、たった1ポイントの差が大きな意味を持ちます。
2-7-3. 国立個別指導塾が指導で重視すること
国立個別指導塾では、「学校での成績向上=内申点向上」を第一に考えながら、マンツーマンの完全個別指導を行っています。具体的には、
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定期テスト対策:過去問や出題傾向を分析し、70点ではなく90点を狙う勉強法を提案
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提出物・ノート管理:提出期限を守るだけでなく、内容の質も上げる方法を指導
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授業内評価のポイント:発言回数や先生への質問の仕方などを具体的にアドバイス
これによって、「厳しめ評価」の学校に在籍していても、少しずつ内申点を押し上げていくことが可能です。英検対策や小論文指導、総合型選抜(学校推薦型選抜)に対応する力を同時に養うことで、将来的に大学入試でも活かせる総合力を身につけられます。
2-7-4. ポジティブに捉える考え方も
一方で、国立市エリアのように「厳しめ」に感じる評価基準も、見方を変えれば生徒の学力を伸ばす刺激になるかもしれません。普段から高い基準を要求されることで、受験本番に強いメンタルや応用力が身につく可能性もあります。大切なのは、厳しい評価を“落胆”で終わらせるのではなく、“もっと頑張るための目標”として活用することです。
結論として、「国立市=内申が厳しい」と言われる背景には、教育熱心な地域性や高い学力水準があると考えられます。とはいえ、しっかりした定期テスト対策・提出物管理・授業内のアピールポイントを押さえれば、決して高い内申点が得られないわけではありません。早期から計画的に取り組んでおけば、志望校合格の可能性は十分に広がります。
次へ続く
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【監修者】 | 宮川涼 |
プロフィール | 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員。元MENSA会員。早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。一橋大学大学院にてイギリス史の研究も行っている。 |
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