📘 単元:比例・反比例のグラフの特徴と利用(文章題)
✅ 1. 公式と基本事項
◎ 比例の式とグラフ:
y=axy = ax-
直線グラフ
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原点(0,0)を通る
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傾きは比例定数 aa に等しい
◎ 反比例の式とグラフ:
y=axy = \frac{a}{x}-
双曲線グラフ
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原点は通らない
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xx 軸・yy 軸のどちらにも近づくが交わらない(漸近線)
✅ 2. 解き方の考え方(文章題)
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「比例する」「反比例する」の文言を見つける
→ それぞれ、式 y=axy = ax、y=axy = \frac{a}{x} に対応。 -
与えられた条件(数値)から定数 aa を求める
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比例:a=yxa = \frac{y}{x}
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反比例:a=x⋅ya = x \cdot y
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グラフを利用して読み取る or 式に代入して他の値を求める
📝 基本例題(途中式付き)
📌 例題1:比例・文章題(グラフ利用)
問題:ある商品は、1個あたりの価格が一定であり、購入する個数と代金は比例します。3個で600円だったとき、10個買うと代金はいくらになりますか。また、グラフはどのような形になりますか。
【解き方】
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比例の式:y=axy = ax
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x=3,y=600x = 3, y = 600 を代入して、
→ 600=3a600 = 3a
→ a=200a = 200(1個200円) -
x=10x = 10 のとき
→ y=200×10=2000y = 200 × 10 = 2000
【グラフの特徴】
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原点(0,0)を通り、直線
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傾き:200(1個増えるごとに200円増)
【解答】
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式:y=200xy = 200x
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10個:2000円
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グラフ:右上がりの直線、原点を通る
📌 例題2:反比例・文章題(グラフ利用)
問題:一定の仕事を終えるのにかかる時間は、作業する人数に反比例します。5人で終えるのに6時間かかったとき、10人では何時間かかるか。また、グラフの形は?
【解き方】
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反比例の式:y=axy = \frac{a}{x}
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x=5,y=6x = 5, y = 6 → a=5×6=30a = 5 × 6 = 30
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式:y=30xy = \frac{30}{x}
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x=10x = 10 → y=3010=3y = \frac{30}{10} = 3
【グラフの特徴】
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原点を通らない双曲線
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x,yx, y 軸に近づくが交わらない
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xx が増えると yy は減少(逆の関係)
【解答】
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式:y=30xy = \frac{30}{x}
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10人:3時間
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グラフ:双曲線(第1象限)
🏋️ 練習問題とその解答
🎯 練習問題①(比例)
問題:水道代は使った水の量に比例します。10㎥使うと2800円でした。このときの比例の式を求め、25㎥使ったときの水道代を求めなさい。
解答:
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y=axy = ax、2800 = 10a → a=280a = 280
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式:y=280xy = 280x
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x=25x = 25:y=280×25=7000y = 280 × 25 = 7000
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答え:7000円
🎯 練習問題②(反比例)
問題:一定の仕事を終える時間は人数に反比例します。6人で作業すると5時間かかるとき、15人で行うと何時間かかるか。
解答:
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a=6×5=30a = 6 × 5 = 30
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式:y=30xy = \frac{30}{x}
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x=15x = 15:y=3015=2y = \frac{30}{15} = 2
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答え:2時間
✅ まとめ
関数種類 | 式 | グラフ特徴 | 文章題の例 |
---|---|---|---|
比例 | y=axy = ax | 原点を通る直線 | 水道代、料金、距離と時間(一定速度) |
反比例 | y=axy = \frac{a}{x} | 原点を通らない双曲線 | 作業人数と時間、濃度と水量 |
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【監修者】 | 宮川涼 |
プロフィール | 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。 |