なぜ今、中学受験に注目が集まっているのか

はじめに

なぜ今、中学受験に注目が集まっているのかこんにちは、宮川涼です。私は長く大学院で哲学、とくにカント哲学を研究してきました。その過程で、教育という営みがどれほど人間の可能性を引き出すか、そしてその可能性を阻むものが何かについて深く考えるようになりました。

私のもとには、日々、保護者の方から多くのご相談が寄せられます。そのなかで、特に近年増えてきたのが「中学受験」に関するお悩みです。

ここ数年、首都圏を中心に中学受験熱は急速に高まっています。特に東京都では、都立中高一貫校や大学附属校を目指すご家庭が増えており、教育の在り方そのものが変わりつつあることを肌で感じます。背景には、公立小中学校への漠然とした不安や、思考力や表現力といった「見えにくい力」を育てたいという願いがあるようです。

ただ、情報が多すぎることで逆に混乱し、「本当に中学受験をすべきなのか」と迷われる方が増えているのも事実です。そうした方々に、私は常に「まずは家庭にとっての価値基準を明確にしましょう」とお伝えしています。

国立個別指導塾が提案する「得する中学受験」とは

私が国立市で主宰する「国立個別指導塾」では、“かけすぎず、詰めすぎず、それでも合格する”という、中学受験との新しい向き合い方を提案しています。

哲学の研究においても、「人が何を目的とし、どのように手段を選ぶか」は非常に大切なテーマです。教育においてもそれは同じ。必要なのは、目標に合った手段を選び、それを継続するための“納得”と“持続可能性”なのです。

たとえば、「毎日の学習時間は1時間以内」とルールを決めて、それを徹底的に“質”でカバーする。こうした方法でも第一志望に合格されたご家庭は多くあります。

私たちは、単なる情報提供ではなく、「家庭と子どもにとって、心地よく続けられる中学受験の形」を一緒に探していきます。

1.中学受験の現実と誤解

大手塾の実態と保護者が抱える不安

私自身、かつて教育現場を多く見てきた中で、大手進学塾の圧倒的なシステムと熱量には驚かされました。しかし、その裏側で「疲弊」していく子どもたち、そして家庭の不協和音も多く見てきました。

ある保護者の方は、「気づいたら、うちは塾に支配されていた」とおっしゃっていました。平日は夜まで塾、週末はテストや講習、家庭は常に“宿題モード”。そんな中で、「これは果たして子どものためなのか?」と自問されたのです。

私はこうした声を聞くたびに、「教育は、心の余白の上に成り立つものではないか」と思わずにはいられません。

「うちは関係ない」と思っていたご家庭ほど直面する現実

中学受験は「一部の意識高い家庭の話」と思われがちですが、実際はごく普通のご家庭が、地域や公立中の事情から中学受験を選ぶケースが増えています。

あるお母様は、「公立に進むつもりだったけれど、学力格差と内申制度の複雑さを考えたら、これは“逃げ”ではなく“戦略”なんだと気づきました」と話してくださいました。

この“気づき”のタイミングが、実はとても大切です。私の経験上、情報に翻弄されるのではなく、自分たちの意思で動き出したご家庭ほど、受験本番までの道のりを安定して歩んでいます。

中学受験は本当に“特別な世界”なのか?

確かに、中学受験には“異質さ”があります。私も初めて中学受験の教材を読んだとき、「これは大学院生向けの論述か?」と錯覚したほどの思考力を要する問題に出会いました。

でも、すべての子がその水準を目指す必要はありません。志望校のレベルや教育方針に応じて、戦略は大きく変わります。

重要なのは、「自分たちにとっての中学受験」を定義すること。その子の知的成長を促し、家庭にとっても肯定的な経験となるように道筋を整えることが、私たち指導者の役目だと感じています。

2.中学受験の本当のメリット

進学実績以上に重要な「成長の機会」

私が中学受験に真剣に向き合うようになったのは、ある生徒との出会いがきっかけでした。勉強が苦手だったその子が、自分なりの目標を持ち、少しずつ「考える楽しさ」に目覚めていく姿を見たとき、私は「この子は“点数”では測れないものを育てている」と実感しました。

中学受験は、ただの偏差値競争ではありません。自分をコントロールする力、他者の意見に耳を傾ける力、そして目標に向かって進む意志。こうした“非認知能力”が最も鍛えられるのが、実はこの時期なのです。

自走する学力・思考力・表現力の育成

「学力」とは、単に知識量ではなく、「どのように問いに向き合うか」という態度の問題でもあります。

私の授業では、子どもたちに「その式、本当に納得してる?」と問いかける場面が多々あります。納得のない暗記は、必ずどこかで限界が来ます。逆に、“腑に落ちた瞬間”の記憶は、一生ものです。

思考力を育てるために、私たちは「答えを教える」のではなく、「問い続ける力を支える」ことを意識しています。

家族で共有する目標と経験の価値

中学受験は、決して“子どもだけのもの”ではありません。私はこれまで、何十組ものご家庭の変化を見てきました。

特に印象に残っているのは、共働きで時間がなかなか取れないご両親が、「朝の10分だけは“応援タイム”にする」と決め、そこに全力を注いだケースです。たった10分でも、子どもにとっては“応援されている感覚”が大きな支えになるのです。

受験が終わったあと、「この1年で家族が強くなった気がします」と言われたとき、教育とは“点数”ではなく“関係性”なのだと、改めて思い知らされました。

3.「得する中学受験」のための戦略

子どもに合った塾と学習スタイルの見極め方

私はこれまで、「学力は才能ではなく、相性だ」と感じる場面に何度も立ち会ってきました。向いていない学習スタイルを押しつけられた子どもは、自信を失い、学ぶ意欲をなくしてしまうことがあります。

当塾では、まず「その子がどう学ぶか」を丁寧に見極めるところから始めます。静かな空間でじっくり考える子、誰かと一緒に議論することで理解を深める子──学び方には実に多様な“かたち”があります。

大切なのは、「この子の力を、どんな形で引き出せるか?」という視点で環境を整えることです。

費用対効果を最大化する教材と時間管理

私は、何十冊も教材を買い込むより、「1冊を何度も繰り返す」ほうが力になると信じています。

ある生徒は、たった2冊の問題集を5周以上やり込み、結果的に偏差値を15以上上げました。道具は多ければいいわけではありません。「正しく使う」ことが何より重要なのです。

また、1日3時間机に向かうよりも、集中して60分取り組むほうが、はるかに効果が高いことも実感しています。「少なく、深く」が“得する”中学受験の秘訣です。

家庭と塾が連携するために必要な視点

最後に強調したいのが、「家庭と塾の対話」です。

私は毎月、必ず保護者面談を行います。ご家庭での様子、学習姿勢の変化、睡眠リズムまで、すべてが重要な“情報”です。塾だけでは見えない部分をご家庭と共有し、指導に反映させることで、お子様を立体的に支えることができます。

教育とは、常に“共同作業”です。孤独に頑張らせるのではなく、家庭と塾が一体となって「子どもにとっての最良の選択」を導く──それが、私の目指す指導のあり方です。

まとめ

中学受験をめぐる環境は年々複雑化していますが、私はそこに「哲学的な問い」を見ています。それは、「この家庭にとって、本当に意味のある挑戦とは何か?」ということです。

私たち国立個別指導塾は、単に合格を目指す塾ではありません。“我が家にとっての最適解”をともに考え、無理なく、納得して、そして誇りをもって進める受験の形を支援する場です。

点数だけでは測れない成長を大切にしながら、「得する中学受験」を共に歩んでいけたらと願っています。

もし、何か一つでも心に引っかかることがあれば、ぜひご相談ください。受験は、決して孤独な戦いではありません。

宮川涼
(早稲田大学大学院文学研究科 哲学専攻 修士課程修了)

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【監修者】  宮川涼 
プロフィール  早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。 

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ryomiyagawa Founder
早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。
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